旧恵利家住宅は県下で最古の農家建築といわれ、装飾性の少ない簡素な寄棟造茅葺は讃岐の民家に共通しますが、周囲を瓦葺の庇とせずに軒先まで茅で葺き降ろす形式が建築年代(17世紀末頃)の古さを物語っています。
この建物は山間部の新名(しんみょう)という集落にありました。恵利氏の先祖は沢姓を名乗り、19世紀初めにこの集落に移り住んだといわれています。
恵利氏の母屋であったこの建物は、かって村の長百姓役(おさびゃくしょう)であった藻玉氏(もたま)のものといわれています。藻玉氏は初代が元禄12年(1699)に亡くなっている古くからの家柄でしたが、江戸後期にその所有が沢氏に移ったとされます。
屋根
屋根周囲を瓦葺の庇とせずに軒先まで茅で葺き降ろす形式をこの地方では、「つくだれ」という。
天井
丸竹を敷きつづらで編み、その上を藁を敷き詰め土壁を塗り付けた天井を「大和天井」という。
柱
主に栗を使用しており、大黒柱の下方には「縄とり」によって摩滅した跡があり、ここで暮らしていた人々の暮らしが染み込んでいる。
角屋
ツノヤは当初からあったものではなく、のちに「納戸」が拡張されてできたものである。
旧恵利家住宅
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