(3)地域別整備の方針
 新市の将来像および新市建設の基本方針の実現に向け、以下のような将来の新市の空間構成 (地域別整備の方針)を基本に、5町の連携のもと魅力あふれる新市のまちづくりを目指してい くものとする。

1)豊かな生活環境ゾーンの保全と魅力化
  海・山・田園の豊かなみどり資源は、地域の宝・資産であり、市民生活の場そのものである。そうした良好な自然的資源を守り、次世代へと継承していくとともに、市民の憩いとふれあいの場の充実、美しい景観の創出、資源を活かした活力ある産業の振興など、豊かな市民生活の創造に積極的に活用していくものとする。
2)多彩な五歓・生活交流拠点の強化
  5町の中心市街地・拠点はそれぞれ分散して魅力ある機能を果たしており、将来はそれぞ れの特性をより一層発展させ、生活交流拠点としての機能分担と連携を強化していくとともに、各拠点の中間エリア等において、さらなる新市の飛躍につながる新たな拠点づくりについても検討を進めていくものとする。
 【旧津田町】
  臨海・漁業資源を活かした健康・癒し関連の観光・レクリエーション・交流拠点の強化、および徳島県や関西圏への広域玄関口としての特性を活かした交流拠点の整備を図るとともに、県立病院を核とする医療拠点としての機能の維持強化を図る。
 【旧大川町】
  みろく自然公園を活かしたアウトドアレジャー・自然体験学習型観光・レクリエーション・交流拠点の強化、および県下最大級の茶臼山古墳を活かした歴史文化拠点の整備を図るとと もに、農業基盤やふれあい市場を活かした農業振興の拠点づくりを図る。
 【旧志度町】
  大串半島や漁業・農業資源を活かした臨海型観光・レクリエーション・交流拠点の充実、および平賀源内生誕地・志度寺・音楽を活かした文化拠点の強化を図る。また、臨海部工業集積や大学基盤を活かした新たな産業振興の拠点づくりを進める。
 【旧寒川町】
  大川総合病院を核とする医療拠点としての機能強化を図るとともに、カメリア温泉・春日温泉・看護学校・農業基盤・ミネラル農業研究等を活かした総合的な健康・医療・農業振興の拠点づくりを進める。また、門入の郷を核としながら森林資源を活かした中山間部の観光・レクリエーション・交流拠点の充実を図る。
 【旧長尾町】
  長尾寺・大窪寺や森林資源を活かした四国霊場最終地・癒しの里としての観光・レクリエーション・交流拠点の強化を図るとともに、亀鶴公園・総合公園・ツインパルを活かしたレクリエーション・交流拠点の充実を図る。また、食品加工団地やファクトリーパーク、農業基盤を活かした工業振興・農業振興の拠点づくりを進める。
3)新市の市民交流・都市活動を活発化する五環・高度連携交流軸の強化
  五歓・生活交流拠点や海・田園・山の生活環境ゾーンの利活用を進め、広域・国際交流も含めて、地域における市民や企業等の交流と連携が活発化するような、いきいきとした“自立地域づくり”“人の輪づくり”を目指していくものとする。このため、5町を連携する幹線道路網の強化、鉄道・バス等の公共交通網利用の促進、および歩行者・自転車のネットワーク形成を図るとともに、整備水準が高く新市の大きな特色でもある高度情報基盤(CATV等)の整備拡充と有効活用の推進を図っていくものとする。