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【多和地区】多和地区の昔の暮らし

【多和地区】多和地区の昔の暮らし

 

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こんにちは!さぬき市集落支援員の松木優紀です。

 

さぬき市多和地区には、国の重要文化財があります。1971年6月に指定された「細川家住宅」です。

 

「細川家住宅」と聞くと、かつての地方の有力者の住居をイメージされるかもしれませんが、江戸時代中頃に建てられた農家の住居です。

 

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私がどうしてこの住宅を紹介したいと思ったかというと、保存状態が良いことはもちろんですが、家の中に入ってみると当時この家で暮らしていた人たちの息づかいが伝わってくるように感じたからです。

 

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なぜ200年近く前の家がほとんど、当時の姿のまま現存しているかといえば、それは地形にあります。

 

住宅の東、北、西側の3面が山に囲まれていて少し高台にあり、台風などの自然災害による影響を受けなかったからだと言われています。

 

寄せ棟造りの屋根は、カヤを軒先まで低く葺きおろした「ツクダレ形式」と呼ばれています。

 

山間部にあることから、かつては、雪対策のために雪が滑り落ちやすいようにこの様式がとられたようです。

 

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母屋の間取りは3間で、土間、土座、座敷の順に並んでいます。広い土間は「たたき土」でかまどや穀類をつく「カラウス」などがあり、往時の台所の様子がうかがえます。

 

「土座」と呼ばれる「わらむしろ」が敷かれた間には、いろりがあり、家族の団らんや食事のときに使われたと思われる、当時住んでいた人たちが火を囲みながら、あたたかい食事を食べていた光景が浮かんでくるようです。

 

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納屋には、先祖代々使われてきたであろうたくさんの農具の横に「笑顔の図式」と書かれた写真が並べられていて、昔の人が集落の人たちと共同で、農作業をしていた様子が伝わってきます。

 

どの人も皆笑顔で、不便な生活の中にあっても、心がとても豊かであることを感じ取ることができます。

 

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母屋から一段下がった場所には「トイレ」も現存しています。

 

昔の人たちの暮らしをいろいろと想像することができます。

ぜひ一度訪ねてみてください。

 

■住所:さぬき市多和額東46
■開館時間:9:00~16:30
■休館日:月曜日
■入館料:無料
■問い合わせ:0879-42-3107(さぬき市教育委員会生涯学習課)

・JR造田駅から車で30分
・ことでん長尾駅から車で約25分
・高松自動車道志度ICから約35分
・高松空港から車で約50分

 

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